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19世紀に建てられた館に、その後、殆ど無理やり引き込まれたガス、水道、電気が時として不具合になる。ベルギーで220Vの電圧が標準であるが、その為電線は太く硬く重い。その建物にブレーカーなる新式装置は無く、単一電池のやや大きい程の、碍子に包まれたヒューズが、みかん箱大の配電盤に並んでいた。しかし、その白い磁器の塊は正常である事は稀で、周囲の非伝導体の更に外側に、家電製品のコードから抜いたであろう細い銅線が、端の電極から反対側のそれに渡してあった。技術料が高く、素人が手を出すには危険で、加えてヒューズ代金を節約したいとの気持ちからの簡易修理であろうが、それでは安全機能は果たせない。事ほど左様な状態であった為、その事故は起こった。例に依って、その夜、小生は仕事の後 Grand Place 界隈のビアカフェで学習に精を出し、熱心の余り(気の良いオッチャンと奢り、奢られ・・・)、いつもより遅く帰宅した。普段その時間は、寒々として、人影の無い煉瓦積の構築物に挟まれた石畳に、赤や青のランプが複数見えた。近付くにつれ、それが我 Appartement(アパルトマン)の前である事が分かった。しかし、何事が起こったか理解出来ないまま、白塗りの車の脇から覗くと、人が乗せられた担架が現れた。呆然としていると、近くの八百屋のモロッコ人が、ガス漏れが起きた事を教えて呉れた。現場は、立ち入り禁止になり、その夜は友人の家で過ごし、翌朝(実は同日、数時間後。)そこへ行ってみると、警察も交えて自殺他殺の両面からの調査中であった。結果はガス漏れ事故。しかし、何せフランス革命の、そう遠くない後の骨董的建築物である。発生箇所が特定出来なかった。敢え無く、そこは居住不適格で、全員に退去命令が下った。”バカボン”ではなく、”ヴァガボン(仏:Vagabond 浮浪者)”になった小生は、魅力溢れる下町から、より仕事に便利な、より安全な、少々高級でツマラナイ、山の手に引っ越した。
by ceresteaks
| 2005-09-29 10:43
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