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1995年の第一回の『ベルギービール・ツアー』で、Gent の観光の中心でもある、St.Baafsplein の近くの繁栄時の面影を残す、ギルドハウスが並ぶ運河岸"Graslei グラスレイ"の10番に"Het Spijker ホットゥ・スペイケル(カー)"を訪れた。そこは、1200年竣工のロマネスク様式穀物倉庫で、当時は大企業"Brouwerij Palm パルム醸造所"が経営する"Bier-Curtuur-Huis ビール・クルチュール・ホイス=ビール文化館"に成っていた。一階に"Bierwinkel ビールウインケル=ビール販売店"があり、二階がレストラン、三階が資料展示場になっていた。一階ではPalm を初め各種ビールとグラス類が販売され、二階はビール料理及びGent の郷土料理を中心にした端正なレストランで、我々が招じ入れられた三階で、この建物の歴史やビールの説明を受けた。何分にも初回ツアーの為、予定時間割の見込みが甘く、この時も遅れてしまい、充分に観、聴く事が出来なかった。取り分けレストランで食事が出来なかった事は悔やまれてならなかった。必ずの再訪を誓った。それから後、1999年に 再びGent を訪れる機会を得、ここへ向かった。大企業が巨額を投じ、市中心部の歴史的建造物を改装してのプロジェクトである。当然、永く名所と成るであろうと思い、その建物の堅牢な扉の前へ立った。なんと、そこは蛻の殻。変わらぬ建築群と、運河の水の流れを眺めながら、手には自らが赤線を引いた、そのレストランの献立表を握っていた。
by ceresteaks
| 2005-12-22 12:06
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