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その後、一行は南仏に逃避し、ボルドーの王がサラセン人を撃退するのに協力し、アルデンヌに戻った。そしてモントバンに新しい城を築いた。その為、この顛末の叙事詩の題名が『モントバンのルノー』である。そしてまた、度々カール大帝と戦い、苦難の末、和議を結んだ。
夫々は、逃亡、隠遁、出家と散り散りになった。ルノーは和睦のしるしにバイアールをカール大帝に差し出した。大帝は、バイアールを甥のローランに与えようとしたが、バイアールは激しく抵抗した為、大帝はバイアールをミューズ川(Meuseを“ムーズ川”としている印刷物が多い。確かに標準仏語では“ムーズ”とすべきだが、小生の思い込みだろうか、地元でも“ミューズ”と言っているように聞える。)に、首に大石を付け沈めるよう命令するが、バイアールはその大石を砕き、天を駆け楽々と逃げた。ルノーは聖地に赴き、そしてケルンの大聖堂建設の石工として働いた。その時、同僚に殺されライン川に捨てられた。しかし、遺体は光を放ち、浮き上がってきたので聖人に列せられた。中世に武勲詩として、前出のローランの武勇を称える『ローランの歌』があるが、この地では不敗の猛者ローランを何度も苦しめた、息子達とバイアールに人気がある。これは、カール大帝に象徴される権力者に対する、独立と自由の賛歌ではあるまいか。大いに同感するところであるが、西欧人と日本人の動物に対する接し方、思い入れの違いを感じずにはいられない。日本人は動物にも人格を認めてしまう。ペットを“うちの子”と呼ぶ人々が特徴的だろうか。西欧人には、いかに愛情を傾けたペットであっても、動物は動物、人間とは厳格な区別が有る様に思える。 バイアールを、どんな理由が有るにせよ、大帝に差し出してしまうとは、その人物が聖人になるとは、断じてペットに『ご飯をあげる』と言わず、『餌をやる』と言う小生でも信じ難い。バイアールは、今もアルデンヌの森を駆けていると、蹄の音が聞えると地元の人々は言う。
by ceresteaks
| 2006-08-06 18:05
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